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zoom RSS ☆「ダージリン急行」メモ

<<   作成日時 : 2008/04/28 21:49   >>

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THE DARJEELING LIMITED
製作年度/ 2007年
製作国/ アメリカ
上映時間/ 91分
監督/ ウェス・アンダーソン
製作総指揮/ ステーヴン・レイルズ
原作/ −
脚本/ ウェス・アンダーソン 、ロマン・コッポラ 、ジェイソン・シュワルツマン
音楽/ −
出演/ オーウェン・ウィルソン,エイドリアン・ブロディ,ジェイソン・シュワルツマン,アンジェリカ・ヒューストン,アマラ・カラン,ウォレス・ウォロダースキー,ビル・マーレイ,ナタリー・ポートマン
【映画館】
++++++++++
「ダージリン急行」に先立って「ホテル・シュヴァリエ」という短編映画が上映されるという変則スタイルの劇場公開でした.まったく予備知識がなかったので,15分ぐらい経過したところで20世紀FOXの画面が出てきたときは,あれっ,と思いました.
「ホテル・シュヴァリエ」は「ダージリン急行」のプロローグのような作品.再編集して一つの作品にしなかったのは,製作者の作品に対する拘りなのでしょうね.

ビジネスマンらしき初老の紳士が猛スピードのタクシーに乗って駅にやって来る.
ホームに駆け込むものの,彼が乗ろうとしていた列車は動き出していた.なんとか列車に乗り込もうと必死に走る彼の横にもう一人,その列車を追う長身の男の姿があった.
彼は大きな鞄を抱えながらも間一髪のタイミングで列車に乗り込む.一方,初老の紳士は残念ながらホームに取り残された.
列車に乗り込んだ男はピーター・ホイットマン.ホイットマン三兄弟の次男.そして彼の乗り込んだ列車はインド北西部を走るダージリン急行.色鮮やかな青い車両が美しい.

コンパートメント形式になっている客室にはすでに三男のジャックが座っていた.
最後に姿を見せた長男フランシスは,顔から頭にかけて包帯を巻き松葉杖をついていた.
フランシスはここのところインドを旅していた.ところがバイクで事故を起こした.九死に一生を得たものの,そのときに兄弟の絆の大切さを強く感じたらしい.
フランシスの呼びかけで,父親の葬式以来,疎遠になっていた三兄弟がインドに集合した.彼らはいずれも心に傷を抱えており,ちょうど人生を変える旅を必要としていた.
しかし,列車の一室に顔をそろえると,お互いの腹の探りあいが開始される.そして,いくらも時間が経たぬうちに,ベルトやパスポートを巡っていがみ合い,大騒ぎをする始末.さらには・・・

喪失していた絆を取り戻そうとインドを旅する三兄弟を題材にしたロード・ムービー.
オープニングのエイドリアン・ブロディ演じる次男ピーターが颯爽と登場するシークエンスは鮮やか.エンディングも実に爽やかな余韻を残しつつ締めくくられていた.
感性や考え方の全く異なる三兄弟.しかし,行動と発想は三人ともかなりエキセントリック.
アンダーソンは,そんな三人をインドの列車に乗せてみた.さらに,馬車やバスにも乗せ,見知らぬ土地を漂流させる.
三兄弟はいつも父親が残した鞄を後生大事に引きずっている.鞄は,一目でわかるヴィトン社製のもので,決してインドの風景には馴染まない.そんな鞄をキー・アイテムにして,緩めのリズムでドタバタ劇が繰りひろげられる.

前半のうちは,個々のエピソードの演出が良く出来ていてなかなか面白かった.ところが,終盤になると,絆があまりにもあっけなく回復してしまい,ストーリー的な面白みが感じられなかった.また,前半のような演出の冴えも見られなかった.
前作の「ライフ・アクアティック」の方が,ストーリー的な面白さもあり,自分には楽しめた.前作のさらっと描かれるキッチュさもなかなか棄てがたいものがあった.

映像はとても良く練られている.横移動するカメラワークは車両の中での出来事を上手く捉えていた.父親の遺品である鞄を覗くシーンに見られる真上から見下ろすアングルがアクセントになっていた.
列車が立ち往生し,発車するまでの間,彼らが見たインドの風景は,フォーカスの当てられた対象だけでなく,その背後のものの動きにまで気配りがなされていた.ワンテンポ遅れる背景の動きが面白い.
音楽にもかなりの拘りが見られた.オープニングに使われた音楽は映像と実に良くマッチしていたし,古いロックがポップなインドの風景に上手く重なっていた.

短編映画には,三男ジャックの恋人役としてナタリー・ポートマンが出演していた.本編でもカメオ出演していたのだが,これまでとだいぶ雰囲気が異なり,最後まで気づかなかった.オープニングに出てくる初老の紳士はビル・マーレイ.こちらもカメオ出演だったが,目をつぶってもわかるくらいビル・マーレイだった.

映像の完成度は高く,音楽センスの良さも感じられる作品でした.作品としての出来も悪くありませんが,ウェス・アンダーソンの絆の回復のさせ方がちょっと安易だったかなぁ・・・


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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんわ♪・お久し振りです・
本当に文章が解り易いです♪
劇場で見ているように感じますよ〜
3兄弟の絆ですか・・離れていた兄弟が
エピソードを通して昔に返る?のか・・
私も3兄弟(女1人ね)も1年に2〜3回しか
逢えないですが・話をしていると・直ぐに・・
昔に返ります・言葉もお互いに方言になるし・
良いですね♪

しゅーさん・元気でしたか?
スー
2008/04/28 22:31
スーさん
>言葉もお互いに方言になるし・
スーさんは実家からだいぶ離れたところで生活されているのですか.
自分は,数ヶ月の出張はあっても,出身地から離れたことがありません.
おそらく,これからもこの地から離れることはないだろう,と思われます!!
なので,いつも生まれた頃からの言葉を話しています.
相手によって,自然に言葉が変化する,というのは考えてみると面白いですねっ♪
しゅー
2008/04/29 09:28
この映画も全然知りませんでした (^^;;
ウェス・アンダーソン監督、どこかで聞いたことがあると思ったら「ライフ・アクアティック」の監督さんですね。
面白そうな感じですが、クセがある監督らしいので、まず1本見てからでしょうか。
結局、「ライフ・アクアティック」は近くのレンタルになかったので未見のままなんですよ。
で、昨年末から利用しだしたネット・レンタルを覗いてみると…あったではないですか。
近いうちに見ることにします (^_^)v
タラララ
2008/04/29 14:32
タラララさん
>クセがある監督らしいので・・・
そうですね.独特のリズムを持った作品を作る監督さんですね〜.
自分も2作品をみただけなのですが,かなり映像と音楽は拘りを見せるタイプだという印象をもちました!!
さて,タラララさんのウェス・アンダーソン作品に対する感想はどうなるでしょう・・・(・・?)

そうそう,この映画ではナタリー・ポートマンの雰囲気がだいぶ変わってしまい,本当にビックリでした・・・
しゅー
2008/04/30 07:00
実家からは2時間くらいですよ♪
弟が・東京なんですよ・
だから弟が方言に変わるんです♪
子供達はそばで聞いていて・んm?って・
顔しています・
実家のところとは微妙に・言葉も違うしね・
子供達は完璧に博多弁だし・・
結局3人で微妙に違う言葉の
アクセントになりつつも・生まれた時の
言葉に戻ってる♪〜
母親が居ると・完璧に・古い方言ですよ♪
スー
2008/04/30 20:46
スーさん
>母親が居ると・完璧に・古い方言ですよ♪
古い方言というのは奇妙な表現ですが,あるんですよねっ.
うちの方でも,年寄りの方言はきつく,他の地方の人が聞くと何を話しているのかわからないようです.
でも,その土地の人間,自分は違和感なく聞いてしまうから不思議です.
しゅー
2008/05/01 09:20
こんちわ♪
久し振りに来ました〜♪連休は暇すぎて・・散歩控えてました・
皆さん・家族があるからね・遊びにお出かけ状態が多かった〜〜
しゅーさんは行かなかったみたいね・
子供さん小さいもんね・
方言・・今はね・堂々と使ってますよ♪
昔ね・子供の友達から・言われたんですよ・
「おばちゃん・田舎者だね」って・・
同じ福岡に住んでるのにね・少し離れただけで・
微妙に・違うでしょ・・ショックでね・
それからね・話が・・苦手だったんだよ〜〜
今は大丈夫じゃ♪
さあ・映画のコメント書きに行くね〜〜
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スー
2008/05/08 12:42
スーさん
>昔ね・子供の友達から・言われたんですよ・
子供の無邪気な言葉がぐっと突き刺さることもありますよね〜
さぞかし,ショックだったことでしょう・・・

しかし,まあ,なんですな〜,それから歳月も流れ・・・いまのスーさんは少々のことでは動じないタイプに,と変化を遂げられたのですね・・・・うん,うん・・・きゃははっ!!
しゅー
2008/05/11 19:08

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