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zoom RSS “桃まつり presents Kiss! ”メモ

<<   作成日時 : 2009/03/22 22:59   >>

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女性監督らによる映画製作上映団体“桃まつり”の短編映画が渋谷ユーロスペースで2週間限定で公開されている.出展作品は全部で9作品.いずれも“kiss”をテーマにしている.9つの作品を3作品づつに分け,それぞれ「壱のkiss!」,「弐のkiss!」および「参のkiss!」と命名し,夜9時からのレイト・ショー上映.
自分は,9作品のうち「壱のkiss!」として上映された「たまゆら」,「収穫」および「タッチ・ミー」の3つの作品を鑑賞.ただし,上映開始時間に遅刻して,最初に上映の「たまゆら」は5分ほど見逃しました.

3作品のうち,きちんと観た「収穫」と「タッチ・ミー」の2つの作品をメモにしました.


「収穫」
製作年度/ 2009年
製作国/ 日本
上映時間/ 26分
監督/ 粟津慶子
製作/ 矢野由紀,小嶋洋平
原作/ −
脚本/ 粟津慶子
音楽/ 竹内一弘
出演/ 麻生絵里子,波多野桃子,広瀬斗史輝,夛留見啓助,埜本佳菜美,おぞねせいこ,佐藤貢三
++++++++++
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とある田舎の高校.担任の先生と生徒の個人面談の風景から映画ははじまる.生徒の名は岡崎雅彦.彼は母親のことを嘘つきだから嫌いだと言う.それを聞いた先生は,誰でも嘘はつく,まして嘘は美人の特権だと言いきった.嘘.それは秘密を守るためのもの.
岡崎と同じクラスの松井千代と仲良しの冴子はとても美人な女子高生.最近,冴子の様子がおかしい.それは千代が憧れる山下先輩と付き合うようになったため.ここでも一つの嘘と秘密が芽生えていた.
美人の母を持つ岡崎と美人の友人を持つ千代.そんな二人が興味を持ったのは,千代が所属する陸上部の伝説“シュトーカ先輩”.いつしか二人は,その伝説に隠された秘密を暴くことに夢中になるのですが・・・

幽霊が登場したり,残酷なシーンはないのに,背筋がゾクッとしてしまう作品.出来の悪いJホラー映画よりはるかに雰囲気がある.そんな中に登場するキスシーンは,二人だけの秘密としてのキスであり,どこかに後ろめたさが潜んでいるキスだった.

麻生絵里子が演じる不気味な先生がこの作品全体の雰囲気を作り出している.そこに千代役の波多野桃子のひょうきんさが程よいアクセントになっていた.この観る側を楽しませる演出はなかなかのもの.また,夕暮れのグランドや部室の風景等の使い方も上手い.もう少しお金をかけて,長編に仕上げれば商業映画として立派に通用する作品かなっ・・・



「タッチ・ミー」
製作年度/ 2009年
製作国/ 日本
上映時間/ 38分
監督/ 山田咲
製作/ −
原作/ −
脚本/ 山田咲
音楽/ −
出演/ KaoRi,関口晃弘,吉岡睦雄
++++++++++
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迎えに来た夫に飛びつくバレエ・ダンサーのカオリ.結婚して間もない幸せいっぱいの若い夫婦.その帰宅途中,夫はハンドル操作を誤り事故を起こす.カオリはその事故で両目を失明.彼女のダンサーとしての夢は打ち砕かれ,またほとんど怪我のない夫との間にも亀裂が生じた.なぜあなたは私をもっと守ってくれなかったの.彼女の幸せは,はかなく幕を閉じた.

その後,カオリはパソコンを覚え,タイピストとしての新たな人生を歩みはじめる.しかし,自分の人生に夢を失ったカオリは,いつも苛立ちを抱えていた.
彼女は,従業員が5,6名ほどの小さな会社で働くことになった.職場の人たちは,彼女には親切だったが,若い男子従業員を平然と苛めていた.苛めにじっと耐え,よほどのことがない限り,誰とも口を聞かない若い男.
ある日,カオリが一人で昼食をとっていると,その若い男が彼女に声をかけてきた.その瞬間,彼女はからだを強張らせるのですが・・・

“キス”というキーワードから“触れる”ことをイメージして製作された作品.そして,普通の人以上に“触れる”ことに頼らざる得ない盲目の女性を主人公にしている.「タッチ・ミー」というタイトルからは,盲目の主人公の柔らかな手触りのようなものを感じていた.しかし見事に騙された.この作品の主人公カオリはいつも苛立っている.そんなカオリの心情を,真面目に,そして丁寧に綴られた作品だった.山田監督が描いたキスは,カオリが最後に辿り着いた互いの気持ちを共有した証としてのキス.

物語の終盤,カオリはバスの中で, 同じ目線に立たないと人の気持ちは共有できない.上からの目線からでも下からの目線からでも共有できない.“赦し”とは上から目線の発想であり,自分は夫を知らないうちに傷つけていた,と考え出す.何故,突然,カオリが自分の気持ちを変化させるに至ったのか.カオリと若い男との関わりが要因には違いないが,山田監督が構築したカオリの気持ちの変化のプロセスがイメージできなかった.

パンを包装していたビニールが,風に吹かれてふわっと動き,さらに動き,机の上から床に静かにおちるシーン.それを遠くから見つめる誰とも口を聞かない若い男.パンを食べながらカオリもそのビニールの動きを察知する.さらに若い男の視線も何となく感じている様子.次の瞬間,どんな展開を見せるのか.この作品でもっとも気に入ったシーンです.何気ない光景に生じた緊張感,二人の心の動き,センスの良さが感じられる興味深いシーンだったかなっ・・・

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
短編ってほとんどソフト化されないので、あまり見る機会がないのですが…。
小説と同じで、短編は短編の面白さや味がありますよね。
長編よりも実験的な挑戦が出来るのも強みかも知れません
「収穫」も「タッチ・ミー」も面白そうなので、他の作品とまとめてオムニバスという形でDVDにでもして欲しいですね。
タラララ
2009/03/23 20:30
タラララさん
>長編よりも実験的な挑戦が出来るのも強みかも知れません
そうですね.実験的な挑戦・・・失敗を恐れず,いろいろと試してみる・・・
資金のプレッシャー&スポンサーの横やりでガチガチの商業作品より,楽しめるのではないでしょうか.

>他の作品とまとめてオムニバス・・・
この企画は巡回興行のようですから,だいぶ先になるでしょうが,DVD化されると思います.
しゅー
2009/03/24 07:50
こんにちは(*^ー^*)

『収穫』観てみたいですねぇ〜。26分・・・ホント短いですね^m^
時間で良し悪しはつけれないかもしれないけど、『もう少し、観たい!』って
思っちゃうかなぁ〜・・・(*^_^*)
一輪花
2009/03/31 08:18
一輪花さん,お久しぶりです♪
>時間で良し悪しはつけれないかもしれないけど・・・
そう,そう,時間で良し悪しはつけられないですよねっ!
でも,やはりある程度じっくり見たい.良ければなお更ですね.

このイベントに参加した女性監督さんたちも,いずれ長編を撮るのだと思います.
そのときが楽しみです・・・(^o^)
しゅー
2009/03/31 18:41

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