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zoom RSS ☆「天使と悪魔」メモ

<<   作成日時 : 2009/06/06 13:28   >>

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ANGELS & DEMONS
製作年度/ 2009年
製作国/ アメリカ
上映時間/ 138分
監督/ ロン・ハワード
製作総指揮/ トッド・ハロウェル,ダン・ブラウン
原作/ ダン・ブラウン
脚本/ デヴィッド・コープ,アキヴァ・ゴールズマン
音楽/ ハンス・ジマー
出演/ トム・ハンクス,アイェレット・ゾラー,ユアン・マクレガー,ステラン・スカルスガルド,ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ,ニコライ・リー・コス,アーミン・ミューラー=スタール,トゥーレ・リントハート,デヴィッド・パスクエジ,コジモ・ファスコ
【映画館】
++++++++++
ロン・ハワード監督,トム・ハンクス主演の映画「ダ・ヴィンチ・コード」の続編にあたる「天使と悪魔」.「ダ・ヴィンチ・コード」は原作を読んでから劇場鑑賞したので,「天使と悪魔」も同じようにしてみました.

「ダ・ヴィンチ・コード」の暗号解読で物議を醸したハーバート大学の宗教象徴学者ロバート・ラングトンのもとに,ヴァチカンから助けを求める使者がやってきた.
秘密結社イルミナティから,誘拐した4人の枢機卿を夜8時から1時間毎に1人ずつ殺害し,深夜0時にヴァチカンを消滅させる,と強迫されているというもの.イルミナティとは,かつてカトリック教会から弾圧を受けたガリレオ・ガリレイを中心とする科学者集団のこと.彼らはスイスのセルン研究所より盗み出した反物質でヴァチカンを消滅させようとしているらしい.

ちなみに,反物質とは電荷が正負逆転した粒子で構成されていて,物質と接触すると僅かな量で膨大なエネルギーを放出すると言われている.ビックバーンの際には物質と反物質が同量生成されたと考えられているが,現在の宇宙は物質で構成されており,なぜ物質だけが残ったのかについて,セルン研究所等で研究が続けれている.

さて,ヴァチカンでは,前ローマ教皇(法王)が死去し,次期教皇を選ぶためのコングラーベが行われる矢先で,誘拐された4人は有力な次期教皇の候補だった.ラングトンを招いたのは,新しい教皇が決まるまでの間,教皇の代理を務める前教皇侍従(カメルレンゴ).ラングトンは,ヴァチカンを救うための唯一の手がかりは400年前のガリレオが書き残した書物,と当たりをつける.ローマに飛んだ彼は,ヴァチカンの図書室で探し出したガリレオの書物に記された暗号を解読するとともに,セルン研究所の女性科学者ヴィットリア・ヴェトラ,ヴァチカンの治安を守るスイス衛兵隊らと協力して事件の解決に当たるのですが・・・

ダン・ブラウンの同名小説をもとにして映画化された“ロバート・ラングトン”シリーズの第二弾.
贅沢に作られた,いかにもハリウッド映画と感じさせるスケールの大きな娯楽作品.骨太で力強さの感じられるロン・ハワードらしさがよく出ている.まさに大画面で見るのに相応しい.また,脚本も良く練られており,映像だけで見せる演出力も流石.音楽を担当したのは,相変わらず壮大なスコアに冴えを見せたハンス・ジマー.ただし,どうでも良いシーンまで彼の音楽が貼り付けられたために,作品全体のメリハリ感が失われたのが惜しまれる.

ダン・ブラウン原作の“ラングトン”シリーズの二つの作品は,歴史犯罪ミステリーという点では同じでも,読み終わった後に残る印象はかなり異なる.
「ダ・ヴィンチ・コード」はキリスト教の薀蓄を散りばめながらキリストの血脈について独自の解釈を展開した作品だった.一方,この「天使と悪魔」では,科学と宗教との関わり方をテーマにしている.作品的には「ダ・ヴィンチ・コード」の方が緻密であり,「天使と悪魔」はSF小説を思わせる内容で,スケールは大きいものの緻密さはあまり感じられなかった.

映画の基本的な構成は小説と同じものの,現実性という観点から修正が加えられ,小説と全く同じシークエンスは見当たらない.登場する人物も映画のイメージに遭わせて,いろいろと変更が施されている.科学と宗教の関わり方という小説のテーマは薄められ,ヴァチカンでの事件の展開に焦点を絞られていた.反物質の対衝突(爆発)というタイムリミットを強調して,スピーディーな展開とスリリングなアクションを前面に出した仕上がりとなっていた.
「ダ・ヴィンチ・コード」では,小説を忠実に映像化して小説のダイジェスト版のような印象だったが,娯楽作品という観点からは,本作のアプローチの方が正解だったかもしれない.

実際にヴァチカンやローマでかなりロケを敢行して製作された作品だと思うが,有名な美術品等が破損する恐れがある場合には,当然,セットで対応したはず.しかし,どこまでが本物で,どこからがセット,あるいは美術品ならば偽物であるか,区別がつかない.かなり美術を担当した人たちは苦労したものと思われる.ヴァチカン広場の群衆シーンもCGだと思うのだが,まったくCGには見えない出来栄えだった.

主演のハーバード大学ラングドン教授を引き続き演じたトム・ハンクスは,前作に比べれば表情に冴えが感じられた.しかし,彼はどちらかと言えば,しかめっ面よりもひょうきんな表情が良く似合う俳優.ラングトン教授役の彼にはあまり魅力が感じられなかった.前作のイアン・マッケランほど強烈な個性を発揮するタイプではないものの,大選皇枢機卿役のアーミン・ミューラー=スタールの味わいのある演技が印象に残った.

「ダ・ヴィンチ・コード」を楽しむには,キリスト教の基礎知識が必要な上に,内容が盛りだくさんだったため,あらかじめ小説を読んでおいた方が良いと感じました.しかし,「天使と悪魔」は,キリスト教の基礎知識がなくても事件の展開を楽しめる構成になっており,むしろ,小説を読まずに映画を観た方が楽しめる作品だったかなっ・・・

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タイトル (本文) ブログ名/日時
『天使と悪魔』
 『天使と悪魔』 2009年(米)監督ロン・ハワード ...続きを見る
映画批評ってどんなモンダイ!
2009/06/06 16:15
映画レビュー「天使と悪魔」
天使と悪魔 オリジナル・サウンドトラック◆プチレビュー◆前作以上の謎とスピード感で描く歴史犯罪ミステリー。駆け足の謎解きを重厚な背景がサポートする。 【65点】 宗教象徴学の権威、ロバート・ラングドン教授は、秘密結社イルミナティが復活したことを知り、教皇が.... ...続きを見る
映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち...
2009/06/06 23:52
『天使と悪魔』
またまた原作は未読ではありますが、気になってたので初日に観てきました、『天使と悪魔』。 明日・明後日でどのくらいの動員をするんでしょうね、めちゃくちゃ気になります。 ...続きを見る
cinema!cinema! ミーハー映...
2009/06/07 01:34
天使と悪魔 [映画]
原題:ANGELS &amp; DEMONS公開:2009/05/15製作国:アメリカ上映時間:154分鑑賞日:2009/05/15監督:ロン・ハワード出演:トム・ハンクス、アイェレット・ゾラー、ユアン・マクレガー、ステラン・スカルスガルド、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、ニコライ・リー・コ.... ...続きを見る
映画鑑賞★日記・・・
2009/06/08 12:52

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コメント(13件)

内 容 ニックネーム/日時
えっ、この映画「反物質」が出てくるのですか。
それでバチカンを消滅させる?
そこだけ聞くと、自分にはトンデモSFコメディにしか思えません (^^;;
でも、記事を読む限りでは、普通の爆弾が反物質に替わっただけのような…。
急に見たいという気が失せてしまいました (+_+)
タラララ
2009/06/06 16:12
タラララさんに1票(笑) 
反物質なんてものが出る時点でSFですね.
ダヴィンチコード、劇場で観た時はなんだかよくわからず酷評したものです.キリスト教に詳しくないと理解度半減だし、字数制限のある字幕のせいもあるかも知れません.
で、こないだTV放映された時、みーちゃんが観たいと言うもんで一緒に観たんですが、当初よりはかなり好印象でした.やはり吹替の情報量の差でしょうか.
でもやっぱりトム・ハンクスはこの作品には合わないなぁという感想は変わりませんでした.
トースケ
2009/06/06 22:06
タラララさん
>自分にはトンデモSFコメディ・・・
小説では,反物質だけでなく,ペンタゴンもビックリの超高音速ジェット機がでてきたり,地上より数千メートルの上空からパラシュートなしでダイブした人間がピンピンしていたり・・・します.ある意味,SF小説でした.
ちなみに,イルミナティの中心人物がガリレオ・ガリレイというのも,ダン・ブラウンのつくり話です.

しかし,ロン・ハワード先生が監督ですから,とても真面目に作られています.出来るだけ現実に乖離しないような努力も伺える作品でした!!
しゅー
2009/06/06 22:12
トースケさん
>反物質なんてものが出る時点でSFですね.
自分も,小説を読み始めたとき,反物質がいきなり登場して,こりゃー,SF小説だと感じました.小説の出来栄えには,「ダ・ヴィンチ・コード」と「天使と悪魔」には雲泥の開きがありました.しかし,宗教と科学の関わり方についてのダン・ブラウンの主張は,とても楽しかったです.

研究的に,反物質は超微量ですが作られているようですね.爆弾に代用できるほど作るのは不可能なようですが・・・
自分はこの小説を読むまで,反物質は概念であって,SFの世界のものだと思っていました(^^);
しゅー
2009/06/06 22:33
追記
>トム・ハンクスはこの作品には合わないなぁという感想・・・
トースケさんに1票・・・(^o^)
しゅー
2009/06/06 22:38
そっか〜
映画だけで理解できそうなやつなんですね
そりゃ見たいですね。
ダビンチコードはかなりはまって(本)
関連小説読んだり、宗教的な映画みたりしてましたけど
それはそれで楽しめました。

今回も小説読まないとわかんないのかと思ってました
見たくなっちゃった♪
タ〜コ
2009/06/08 22:37
タ〜コさん
>今回も小説読まないとわかんないのかと思ってました
ノー・プロブレムです!!
って言うか,「ダ・ヴィンチ・コード」は小説を読んだ方が楽しみやすい作品でしたが,この映画は小説を読まずに観た方が楽しめる作品だと思います.
しゅー
2009/06/09 01:04
久しぶりに】映画観ようと思ってますが、「ルーキーズ」か「スタートレック」でも・・・
娘が「ルーキーズ」見てきてよかったというし、私はトレッキーなので、これも興味ある。
でも、今回紹介の「天使と悪魔」も興味ありです。
天使と悪魔ってええコンビやね・・・って全然関係ないですが。
mick
2009/06/11 11:43
mickさん
>「ルーキーズ」か「スタートレック」でも・・・
今,観たいと思っているのは,「ルーキーズ」と「レスラー」です♪
「スタートレック」や「ターミネーター」も悪くはないのですが・・・ウィリアム・シャトナーのいない「スタートレック」やシュワちゃんのいない「ターミネーター」より,「ルーキーズ」と「レスラー」の方に惹かれます.
もし,今週末にご覧になるのならプロレス好きのmickさんも「レスラー」を候補に入れられては如何ですか(・・?)

なお,ルーキーズは,マンガは全て読破し,ドラマももちろん全話見ています・・・(^o^)
しゅー
2009/06/11 13:09
映画とは関係ないですが…。
かつて「ノルウェーの森」に挫折した経験があります。
「1Q84」も興味があるのですが、自分にはどうかなぁ…と。
ぜひ、ここはしゅーさんに人柱になって頂きたく思います (^^;;
タラララ
2009/06/11 15:09
タラララさん
>「ノルウェーの森」に挫折した経験があります。
おおっ〜,相性がかなり悪かったのですね.自分もおそらくそうなるだろうと思い読みませんでした.カフカのときも,そうだったのですが・・・とうとう飛びついてしまいました!

でも,はじめ“1Q84”ではなく,“IQ84”と間違って題名を認識していました(^^);

>人柱になって頂きたく思います (^^;;
了解しました!!
しゅー
2009/06/12 00:01
僕は「羊をめぐる冒険」が好きです。「ノルウェイ・・・」も嫌いではありません。短編では「午後の最後の芝生」。僕の場合ストーリーはわりとどうでもよくて、場面場面の描写や登場人物のセリフが好きみたいです。(村上節、ですね)

ブログにはひとことだけ書きましたが「1Q84」は明るい結末の「ツインピークス」みたいでした。リーダーの行も楽しみましたよ。

「IQ84」はまた違う趣の小説になりそうですね。(「二十日鼠と人間」とか)
HOSHIO
2009/06/21 00:38
HOSHIOさん
>「1Q84」は明るい結末の「ツインピークス」みたいでした。
う〜ん,青豆がどうなったかが不明確なので,何とも言えませんが・・・あまり明るい結末とは感じませんでした・・・もっともっと明るいのが好きかもっ!!

>リーダーの行も楽しみましたよ。
リーダーの章,単独では,結構,楽しく読めたのですが・・・そのあとの章がリーダーが雄弁だったために興味が半減してしまいました(^^);

あまり読まない方なのですが,最近読んだ小説で判断すると,東野圭吾と相性が良さそうです!!
しゅー
2009/06/21 11:07

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