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zoom RSS ☆「インセプション」メモ

<<   作成日時 : 2010/08/18 12:40   >>

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INCEPTION
製作年度/ 2010年
製作国/ アメリカ
上映時間/ 148分
監督/ クリストファー・ノーラン
製作総指揮/ クリス・ブリガム,トーマス・タル
原作/ −
脚本/ クリストファー・ノーラン
音楽/ ハンス・ジマー
出演/ レオナルド・ディカプリオ,渡辺謙,ジョセフ・ゴードン=レヴィット,マリオン・コティヤール,エレン・ペイジ,トム・ハーディ,ディリープ・ラオ,キリアン・マーフィ,トム・ベレンジャー,マイケル・ケイン,ピート・ポスルスウェイト,ルーカス・ハース
【映画館】
++++++++++
夏休み恒例の娯楽大作群.今年はあまり食指を動かされる作品が少なかったのですが,そんな中で興味を持ったC・ノーラン監督の最新作「インセプション」を観ました.

壁に屏風絵の柄が描かれた日本的な雰囲気の部屋で,その家の主人サイトー,主人公のコブとその相棒アーサーが会食をしている.しかし何となく気まずい様子.
コブは退出後,屋敷の一室で謎めいた美女と遭遇.コブとその女性はかなり親しいようだが二人の会話は平行線を辿る.話がひと区切りつくと,ロープを使い彼は窓から屋敷の外へ.再び屋敷に入った彼は金庫のある部屋にたどり着く.彼が金庫から重要書類を盗み出そうとしたとき,彼の目の前にサイトーと謎の女性が現れた.サイトーは彼に,人の夢に侵入し潜在意識下のアイデアを盗み出す“エクストラクション”が可能ならば,人の夢にイメージを植え付ける“インセプション”も可能なはず,そういう仕事を依頼したい,と持ちかける.しかし,“インセプション”は夢の下層までダイブするとても困難な仕事のため,彼はその依頼を即座に拒否.そんなとき,外からの砲撃とともになだれ込んできた暴徒により相棒アーサーが命を落とすと(たぶん),突如,サイトーの屋敷が崩れ出した.

これはアーサーが設計した夢.夢の中のアーサーが死んで夢も消滅した(のだと思う).コブは人が夢を見ている最中に,その潜在意識の奥深くに潜り込んで相手のアイディアを盗む産業スパイのスペシャリスト.しかし,その才能ゆえ,国際指名手配の身となり,二人の子供を残してきた米国に入国できない状態にあった.現実世界に戻ったコブは,サイトーが提示した,国際指名手配の前科を消し去る,という条件に動かされる.インセプションのターゲットはサイトーのライバル企業の御曹司ロバート・フィッシャー.父親は余命幾ばくもなく,間もなく跡を継ぐロバートに,会社を潰すアイディアを埋め込む,というもの.彼はミッションを成功させるべく,優秀なメンバー集めに着手.まず,ターゲットが違和感を持たない夢を創れる“設計士”を探す.コブ自身も天才的な設計士だったが,今の彼には安定した世界を創り上げることができない.また,相棒アーサーの設計もイマイチ.コブは大学教授の義父マイルズに教え子の建築学生アリアドネを紹介してもらい,彼女の才能に成功を託すことにする.
相棒のアーサー,“設計士”のアリアドネ,“偽造士”のイームス,“調合師”のユスフ,そしてサイトーを加えた6人のメンバーでターゲット,ロバートの夢の中に潜入するのですが・・・

“夢”を題材にしたC・ノーラン監督のオリジナル作品.ベースは観念的な物語ながら,泥棒映画の要素を加えて魅力的な娯楽映画に仕上げている.豊かな想像力としっかりとした構成力を遺憾なく発揮.かなり荒唐無稽の設定なのに,そう感じる隙を与えずぐいぐいと彼が作り上げた世界に引きずり込む.
物語は階層構造の夢,その外側の現実とを行き来する構成で,かなり込み入っているため解かかり易いとは言い難い.しかし,とても良く練られた脚本には観る側への配慮は感じられた.

夢は高度なハイテク技術を介してコントロールすれば他の人と共有でき,他者の潜在意識に触れることも可能.視覚的,感覚的にとてもリアルな世界.夢の階層構造は,下の階層ほど奥深くに眠る潜在意識へ近づける.時間の進み方は下層に行くほど遅くなり,上層の一瞬が下層では数十分,さらに下の層では数時間に引き延ばされる.なかなか設定が凝っていて面白い.また,最下層には虚無という空間も拡がっているらしい.さらに,痛み,戻れないリスクなどの夢の世界のルールがあり,それらが作品の緊張感につながっている.

全体の雰囲気はC・ノーラン監督らしいシリアスでちょっとダークなタッチ.内容的には,夢であるがゆえの幻想的でシュールな映像,畳みかけるようなアクション,またユーモアを感じさせるシークエンスありで,いろんな要素が巧みに配置されている.夢の世界では,列車が車を蹴散らしながら街を走るシーン,パリのカフェでコブとアリアドネが会話をするシークエンスでの街のあちこちが弾け飛ぶ幻想的な超スローモーション映像,パリの通りが携帯電話のように折り曲がるシーンさらに無重力状態下でのアクション・シーンなど,魅力的なシーンが詰まっていた.シュールでありながらも,ハンス・ジマーの重厚な畳みかけるような音楽にも負けない力強さも感じられた.先が見えないわくわく感,緊張したムードの中で感じるハラハラ感やドキドキ感も申し分なく,娯楽映画の醍醐味を十分堪能した.

主人公コブを演じたのはレオナルド・ディカプリオ.相変わらず全力投球の演技を見せていた.コブの相棒のアーサーを演じたのはジョセフ・ゴードン=レヴィット.少し堅苦しさを感じるディカプリオに対して髪を撫で付けスーツ姿の出で立ちで,飄々と,けれども正確にミッションをこなして行く姿が何ともユニーク.彼の存在がこの作品に緩急をつけていた.物語のキーマンとなるサイトーを演じたのは渡辺謙.かなり出番が多く,ディカプリオとの絡みでもがっぷり四つに組んだ存在感のある演技を見せていた.

“バットマン”シリーズ「ダークナイト」で映画の醍醐味を見せつけたC・ノーラン.本作は,自身のオリジナル脚本による「ダークナイト」級の醍醐味を味わえる作品でした.個人的には「ダークナイト」より本作の方が好み.ただし,アクション仕立てのため,内容の深みを犠牲にしているのは残念.娯楽大作でなければ,スケールの大きな映像は拝めなかったでしょうから,痛し痒しですね.劇場で観てほしいと,思わず,薦めたくなる映画らしい作品だったかなっ・・・

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
この夏はあまり見たい映画がなくて、自分もこれにしようかと思っていたのですが、あちこちから「小難しい」という感想が聞こえてきて止めました。
クリストファー・ノーラン監督の「メメント」みたいな感じなのかなぁ。
それだと夏バテ気味なので、ちと辛いなぁ…と勝手に判断 (^^;;
でも「劇場で観てほしい」とのことなので、時間が合えば映画館へ出掛けてみることにします。
結局はDVD鑑賞になりそうな気もしますけど (+_+)
タラララ
2010/08/18 15:44
こんばんわ!久しぶりにお邪魔致します。
確かに夢の世界は何でもアリで、荒唐無稽なんだけれど。
見ている最中はそれをあまり感じさせない作品でしたね!
迫ってくるような映像を、食い入るように見てしまいました(>_<)☆
マキサ
2010/08/18 22:03
タラララさん
>あちこちから「小難しい」という感想が聞こえてきて止めました。
まあ,記事にも書いたようにわかり易い映画だとは思いませんが,そんな難しい映画ではありませんでした.
小難しいというのは・・・説明が多いという意味に捉えるのが正解だと思います.
ただし,個人的には,C・ノーランが考えたいろんな設定条件とかルールがあり,すべてを把握することはできませんでした.
でもそれによりつまらなくなることはありませんでした!!
しゅー
2010/08/19 11:25
マキサさん,お久しぶりです!!
>見ている最中はそれをあまり感じさせない作品でしたね!
はじめの畳み掛けるような構成はとても上手いですね.
いろいろと考える前に,物語に引き込まれていました♪

>迫ってくるような映像を、食い入るように見てしまいました(>_<)☆
CGだと人間が考えたものだから,とても大人しいんですよね.
ノーラン作品に迫力と躍動感を感じるのは,やはり実写重視のせいでしょうか・・・(・・?)

あとで,お邪魔します!!
しゅー
2010/08/19 11:57
1回見ただけじゃわからないんだけど、さりとて2回見るのは・・・

という映画が増えてきたような気がします。「ダークナイト」ももう一度見てみたいのですが、ブルーレイを買うまではいきません。この映画は確かめたいことがいくつもあるのですが、さて、発売時にはどんな気分になってるかなぁ・・・

キリアン・マーフィーは良かった。マリオン・コンティヤールとの関係は「ソラリス」を思い出しました。そして、ケン・ワタナベ演じるサイトーは、なぜあんなに回りくどいことをするのかよくわからず。(別にいいんですけどね)

あと、音楽と映像は別々ではなく、同時に編集しているような気がします。(実際の所はわかりませんが)
HOSHIO
2010/08/30 01:04
HOSHIOさん
>1回見ただけじゃわからないんだけど、さりとて2回見るのは・・・
これまでの人生で,劇場公開で2回みたのは「2001年宇宙の旅」のみです.
当時,すでにリバイバルで,とても評判が高いのにもかかわらず,内容が理解できない,良さがわからない,ということで2回目を観ました.
この作品では,確かに細部の設定で理解できなかったり,置いてきぼりにされた部分もありますが,わざわざ2回観るほどわからない作品ではない,というのが自分の印象です.

>ケン・ワタナベ演じるサイトーは、なぜあんなに回りくどいことをするのか・・・
それを言っては・・・はははっ!!
インセプションするために飛行機会社を買い取るほど金をかけるのであれば,もっと適切な方法がありますよね.
しゅー
2010/09/02 09:54
昨日見てきました。
予想していたよりは全然分かりやすい映画でしたね。
個人的には最近多い時系列を入れ換えた映画の方が理解しにくいです (+_+)
基本的にはサスペンス・アクションなので気楽に楽しめました。
それよりもマリオン・コティヤールとトム・ベレンジャーの名前が思い浮かばなくて、『ああ、誰だっけ…』と気になって仕方ありませんでした (^^;;
タラララ
2010/09/03 15:00
タラララさん
>予想していたよりは全然分かりやすい映画でしたね。
そうそう.記事にも書いたように分かりやすい映画ではないけれど,タラララさん同様,難解な映画ではないというのが自分の印象です.
かなりC・ノーランは分かりやすくする努力をしたのではないでしょうか(・・?)

>マリオン・コティヤールとトム・ベレンジャーの名前が思い浮かばなくて・・・
自分もトム・ベレンジャーはこのひと誰?という状態でしたが,コティヤールは今年「NINE」を観ていたのでOKでした(^o^)
しゅー
2010/09/03 18:26

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