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zoom RSS ☆「ゴーストライター」メモ

<<   作成日時 : 2011/10/02 11:39   >>

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THE GHOST WRITER
製作年度/ 2010年
製作国/ フランス,ドイツ,イギリス
上映時間/ 128分
監督/ ロマン・ポランスキー
製作総指揮/ ヘニング・モルフェンター
原作/ ロバート・ハリス
脚本/ ロバート・ハリス,ロマン・ポランスキー
音楽/ アレクサンドル・デスプラ
出演/ ユアン・マクレガー,ピアース・ブロスナン,キム・キャトラル,オリヴィア・ウィリアムズ,トム・ウィルキンソン,ティモシー・ハットン,ジョン・バーンサル,デヴィッド・リントール,ロバート・パフ,ジェームズ・ベルーシ,イーライ・ウォラック
【映画館】
++++++++++
御大ロマン・ポランスキー監督の作品.およそ30年前に名画座で鑑賞したジャック・ニコルソン&フェイ・ダナウェイ主演の「チャイナタウン」以来です.「戦場のピアニスト」は評判がすこぶる良いので何度か観ようと思いつつ,今だに未見.主役が贔屓のユアン・マクレガーなので観る事にした作品です.

雨が降りきしる海上では,フェリーに積まれた車が下車の準備をはじめた.
けれども,ヘッドライトを点灯しない1台のBMWがあった.その車は搭乗者不在のままレッカーで埠頭に降ろされる.
画面は変って,浜辺に打ち上げられた男の溺死体.男の名前はマカラ.元英国首相アダムス・ラングの補佐官を務めた人物.そして搭乗者不在の車の持ち主.彼は,ゴーストライターとしてラングの自叙伝を執筆中だった.

私はゴーストライター.ごく普通の男で名前はまだない.死んだマカラの後を引き継ぎ,ラングの自叙伝を執筆することになった.執筆の条件は,現在,渡米中のラングが滞在する島に閉じこもり,1ヶ月以内に原稿を仕上げること.破格な報酬が約束され,前任者の書き残した原稿もあるのでかなり美味しい仕事だった.

早速,私は島に向かった.ラングの邸宅は厳重な警備が敷かれていた.手始めに,前任者の原稿に目を通し,翌朝からラングのインタビューに取り掛かった.彼は見た目の華やかさだけで人気を博したスターのような首相だった.私のインタビューに,彼は政界入りのきっかけを,彼の妻ルースが,当時,選挙活動を手伝っていて,一目ぼれした彼が彼女に近づくために共和党に入党したのだと語った.

その直後,ラングがテロリストの疑いがある英国民をCIAに引渡して拷問で死なせたという戦犯容疑のニュースが飛び込んできた.ラングを取り巻く環境は急変する.報道ヘリが空を飛び交い,緊迫した空気が邸宅を包んだ.邸宅の外にはマスコミが押し寄せ,またデモを行う市民が詰め掛けてきた.そんな中でも私は執筆を続け,前任者の遺留品などから彼のインタビューに疑問を持ち始める.そうこうしているうちに私もまた国際的な政治スキャンダルの大きな渦の中に飲み込まれていくのですが・・・

トニー・ブレア元英国首相をモデルにしていると騒がれ,2008年にはインターナショナル・スリラー・ライターズ・オーガニゼーションで最優秀作品賞を受賞したロバート・ハリス原作のベストセラー小説を映画化したもの.

オープニングは古き良きサスペンス映画といった雰囲気だったが,映画全体としてはとてもテンポの良い,ユーモアがあちらこちらに顔を出すサスペンス映画だった.ロマン・ポランスキーという名前でイメージするような強烈な印象は影を潜め,熟練監督の円熟味と遊び心が楽しめる作品という印象.

主人公の“ゴーストライター”の目線で物語は展開していく.
前任者のの死よりも,“ゴーストライター”の,なぜ演劇と軟派をこよなく愛する人物が首相を目指したか,という疑問が物語を引っ張っていく.謎解きはCIAが絡むかなりスケールの大きいもので,この作品の基調となっている寒々とした乾いた風景はサスペンス映画らしい雰囲気を醸しだしていた.特に陰鬱な冬の海の描写は素晴らしい.けれども,あまり緻密さは感じられないし,サスペンス映画として見るには些か物足りない.むしろ,本作の面白さは,登場人物たちがいつの間にか事件に巻き込まれ,翻弄されていく姿をユーモアを交えて描いているところ.

配役もユーモア感をかなり意識したのか,主人公の“ゴーストライター”にはユアン・マクレガーを,イギリス首相役はMI6の一諜報部員から大特進したピアース・ブロスナンを起用している.不思議なサスペンス映画としての面白さはユアンの軽妙で肩の力が抜けた演技によるところが大きい.ずいぶんと風格が出てきたピアース・ブロスナンだが,オーバーアクト気味の演技で彼なりの存在感を示していた.出演者の中で,首相夫人ルース役を演じたオリヴィア・ウィリアムスだけが,謎めいたサスペンス映画に相応しい女性の魅力を放っていた.

監督,出演俳優はかなり豪華.映画の雰囲気もまずまず.内容的にもそれなりに楽しめるものの数々の賞を受賞している作品にしてはちょっと地味な感じの作品でした.けれども,主人公に,世の中に翻弄され続け少女虐待事件で未だに刑期を終えていないロマン・ポランスキーという人物を投影させて鑑賞すると,なかなか意味深に感じられる作品だったかなっ・・・

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
HOSHIOさんは“レンタル向け”って書かれてましたけど (^^;;
シネコンで1回だけ無料鑑賞できるのですが、その期限が今月いっぱい。
特に見たい映画もないので、これでも見ようかと思ってます。
ひょっとすると「ハヤブサ」にするかも知れませんけど (^^;;
タラララ
2011/10/02 14:44
タラララさん
ハヤブサの偉業に胸をときめかせ,JAXAで公開したハヤブサの部品を見学しました.でも,映画を観るかは微妙です・・・
ゴーストライターは,ハードなサスペンスではありません.
ユーモア&サスペンスを狙った作品で,たぶんヒッチ・コック作品を意識しているのでしょう.
ロマン・ポランスキー好きでユアン・マクレガー好きならばお薦めです.
しゅー
2011/10/02 20:47

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