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zoom RSS ☆「ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜」メモ

<<   作成日時 : 2012/05/18 07:16   >>

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THE HELP
製作年度/ 2011年
製作国/ アメリカ
上映時間/ 146分
監督/ テイト・テイラー
製作総指揮/ マーク・ラドクリフ,L・ディーン・ジョーンズ・Jr,ジェフ・スコール
原作/ キャスリン・ストケット
脚本/ テイト・テイラー
音楽/ トーマス・ニュートン
出演/ エマ・ストーン,ヴィオラ・デイヴィス,オクタヴィア・スペンサー,ブライス・ダラス・ハワード,ジェシカ・チャステイン,アリソン・ジャネイ,シシー・スペイセク,シシリー・タイソン,メアリー・スティーンバージェン
【映画館】
++++++++++
またしてもだいぶ前に鑑賞しておきながらアップせずにいた「ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜」のメモです.そんな作品がもう1本あり,それもはやくアップして遅延の連鎖を断ち切りたいんですけどね.

舞台は1960年代前半のアメリカ南部.
大学を卒業したスキーターはミシシッピ州ジャクソンの町に帰郷する.地元の同級生たちはみな結婚しているのに,彼女にはボーイフレンドすらいない.しかし,彼女はそんなことはお構いなし.彼女の夢は結婚よりも作家になることだった.

スキーターは,地元の新聞社に足を運び,家事についての質問に答えるマーナ女史のコラムの代筆にありついた.けれども,彼女には家事の知識がまったくない.そこで,友人エリザベスの家のメイド,エイビーンに助けを求めることに.
取材を続けるうちに,彼女は南部の上流社会の女性たちが家事は黒人のメイドに任せて社交に明け暮れる生活に違和感を覚え始める.そして,上流家庭を下支えするメイドたちの姿を世に知らしめることを思い立つ.ニューヨークの出版社に持ちかけたところ,メイドたちの生の証言が揃えば出版するとの確約を得る.ところが,これまで協力的だったエイビーンが協力を拒否.当時の南部では黒人が公の場で発言することはタブーだった.

それでも,閉塞的な南部の女性社会で孤軍奮闘するスキーターの前向きな姿勢に刺激を受け,少しずつエイビーンは自分の人生について語り始めた.そんなある日,スキーターはエイビーンの家でエイビーンの親友ミニーと鉢合わせに.彼女は自分たちの生活に首を突っ込もうとするスキーターに辛辣な言葉を浴びせたが,それと同時にスキーターへの協力を申し出た.徐々にスキーターの構想が動き出したとき,スキーターと同世代の女性たちの間で女王として君臨するヒリーの家のメイドが逮捕された.子供の学費で生活が苦しいのでお金を貸してほしいと懇願するメイドに意地悪してヒリーがお金を貸さなかったことが発端だった.その数日後,メイドは掃除中に拾ったヒリーの指輪を出来心から質に入れ,それが発覚.公衆の面前で,白人警官から必要以上に虐待されるそのメイドの様子を目のあたりにした他のメイドたちはエイビーンの家に集まった.そして,スキーターの前で次々に重い口を開き始めるのですが・・・

キャスリン・ストケットが2009年に発表したベストセラー小説「ヘルプ」(The Help)を,同郷で学生時代からの友人であるテイト・テイラーが監督および脚本を手掛けた作品.二人のプロフィールはネットを調べてもほとんど紹介されていない.テイト・テイラーは俳優兼監督のようだがこれまでの実績は不明.けれども,本作は細部まで気配りの行き届いた作品に仕上げられていた.

公民権運動が盛り上がりを見せるほんの少し前の南部の上流階級の女性たちは家事をせずパーティーやボランティア活動を通じてある種のコミュニティを形成し,それをヘルプと呼ばれる黒人メイドたちが下支えしていた.そんな古い体質のアメリカ南部の女性社会を,ユーモアを交えたエピソードを重ねながら,人種差別と劣悪な環境に耐えながら生きたヘルプたちを讃えるとともに,当時の南部の上流階級の女性たちをかなりシニカルに描いていた.

上流階級の女性たちの生き方や黒人差別の状況に疑問を持ち,ヘルプたちの姿や生の声を世に知らしめる本を出版しようとする異端児スキーターを中心に据え,結婚して子供を産むことしか選択の余地がなかった南部の閉塞的な女性社会で新たな生き方を模索する姿を追いつつ物語は進行する.そんなスキーターを演じたのはエマ・ストーン.明るい陽ざしを受けたアメリカ南部の爽やかな風景と一体となったような瑞々しさが感じられた.また,スキーターがヘルプたちと対等に向き合う姿を自然体の演技とキュートな目でしっかりと印象付けていた.
彼女と関わる登場人物たちのキャラクターも良く立っていた.スキーターの本の出版で中心的な役割を果たすヘルプ,エイビーンを演じたヴィオラ・デイヴィスとミニー役のオクタヴィア・スペンサーがアカデミー賞にノミネートされたばかりか,同年代の白人女性たちから仲間はずれにされるシーリアを演じたジェシカ・チャステインまでもが同賞にノミネートされ,オクタヴィア・スペンサーが助演女優賞を受賞したことからも,登場人物のキャラクターと配役がとても馴染んでいたことが伺える.
南部の慣習にどっぷり浸かり,何の疑問も持たず,自分の正義を信じる女王様キャラクター,ヒリーを演じたのはブライス・ダラス・ハワード.アカデミー賞の対象にはならなかったものの,彼女のコミカルながらも憎まれ役に徹した演技が,スキーターやミニーらの行動を引き立たせるとともに,物語をとても楽しいものにしていた.
ヒリーの母親ミス・スタイン役を演じたのはシシー・スベイセク.ユーモア・センスが抜群の女優だと思いつつ,鑑賞中はそれが誰だかわからなかった.あとで調べてみると,いまだに自分の中では強烈な印象を残す「キャリー」で主人公を演じた彼女だと知り,懐かしくて,嬉しくてこみ上げてくるものを感じた.

黒人差別に何ら疑問を持たず差別を通して優越感を享受する女性,現状に疑問を持たずとも性格的に差別とは無縁な女性,差別には疑問を感じつつも現状を受け入れるしか術を持たない女性など,同じ上流社会の女性であっても,黒人差別が問題視されるようになった当時はかなり意識に個人差があったことをしっかりと描き込み,それも作品の魅力につながっていた.

ユーモアを交えたエピソードが充実していて最後まで時間を忘れて楽しめる作品.ミシシッピ州出身の原作者と監督が,彼らの前の世代の人々の姿を地元出身ならではの感覚を大切にしながら描いているせいか,とても登場人物たちに対しての愛情が感じられる佳作だったかなっ・・・

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
これ、劇場で予告編を見て面白そうだと思った映画です。
上映されるのを待っていたのですが、気づけばいつの間にか終わってました (^^;;
シリアスなテーマなのにコメディ風なのがいいなぁ…と思っていたのですけど。

シシー・スペイセクやメアリー・スティーンバージェンも出演しているんですね。
DVDになったら見てみます。
タラララ
2012/05/18 12:02
タラララさん
>シリアスなテーマなのにコメディ風・・・
とても楽しい映画でした.黒人差別問題を中途半端に取り上げた作品とか,なぜ今頃黒人差別なのか・・・とかの酷評もあるようですが,自分はヘルプたちを讃える映画としてとてもよく出来た作品だと思います.

>シシー・スペイセクやメアリー・スティーンバージェン
二人ともとっても良い味を出していました.
特にシシー・スペイセクが・・・へへっ♪
しゅー
2012/05/19 11:05

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