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zoom RSS ☆「アーティスト」メモ

<<   作成日時 : 2012/06/07 12:51   >>

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THE ARTIST
製作年度/ 2011年
製作国/ フランス
上映時間/ 101分
監督/ ミシェル・アザナヴィシウス
製作総指揮/ ダニエル・ドゥリューム,アントワーヌ・ドゥ・カゾット,リチャード・ミドルトン,エマニュエル・モンタマ
原作/ −
脚本/ ミシェル・アザナヴィシウス
音楽/ ルドヴィック・ブールス
出演/ ジャン・デュジャルダン,ベレニス・ベジョ,ジョン・グッドマン,ジェームズ・クロムウェル,ペネロープ・アン・ミラー,ミッシー・パイル,ベス・グラント,ジョエル・マーレイ,エド・ローター,ビッツィー・トゥロック,ケン・ダヴィティアン,マルコム・マクダウェル
【映画館】
++++++++++
ゴールデン・グローブ賞作品賞(コメディ)およびアカデミー賞作品賞に輝いたミシェル・アザナヴィシウス監督の作品「アーティスト」のメモ.
本作とアカデミー賞を競ったマーティン・スコセッシ監督作品「ヒューゴの不思議な発明」と同時代を描き,“ヒューゴ”がフランスを舞台にしたハリウッド映画なのに対して,「アーティスト」はハリウッドを舞台にしたフランス映画.

1927年のハリウッド.
サイレント映画界の大スター,ジョージ・ヴァレンティンは,共演した愛犬アギーと共に新作「ロシアの陰謀」の舞台挨拶で拍手喝采を浴びる.終了後,ジョージが記者や熱狂的なファンでごった返す劇場外に出ると,若い女性ファンに突き飛ばされるというハプニングが発生.けれども突き飛ばした女性に向かって優しく微笑むジョージ.彼のそんな姿に感激したその女性ファンは衝動的に彼の頬にキスをした.翌日の朝刊はその様子を一面に掲げた.彼女の名前はぺピー・ミラー.将来のスターを夢見る新人女優だった.

ペピーはジョージの主演映画のオーディションを受ける.何とかエキストラ役を獲得し,撮影現場でジョージとの再会を果たす.彼女を覚えていたジョージは暖かく彼女に接する.さらに,撮影後,ジョージは,彼の部屋を訪ねてきた彼女を見て,ふと思いついた女優として成功するためのアイディアをこっそり教えた.それが功を奏して,その日を境にぺピーの快進撃が始まる.踊子,メイド,名前のある役,そしてついにはヒロインと徐々に大きな仕事を貰えるようになっていった.

1929年,台詞のあるトーキー映画が登場し,映画界に大きな転機が訪れる.サイレント映画こそ芸術,自分は芸術家だと主張し続けるジョージはトーキー映画の出演を拒否.彼の所属する映画会社が全面的にトーキー映画に移行するとき,彼はその映画会社に別れを告げた.数カ月後,自ら監督・主演のサイレント映画を製作.けれども,興行は失敗し,彼は絶望の底に沈んでいった.心配したぺピーがジョージの家を訪ねるも,心を閉ざした彼は彼女を無下に追い返すのですが・・・

モノクロ&サイレントという表現方法で,昨今のCGや3Dによる派手な映画全盛の傾向に食傷気味の映画ファンの気持ちを掴んだアイディアの光る作品.かつてのサイレント映画と比べても劇中の字幕が極力排除され,感情や背景を説明的に台詞にする昨今の傾向にも一石を投じている.

これまでの人生を通して観てきた映画によって自分の中に形づけられている映画の原風景を見ているようなとても心地よい感覚の作品だった.
物語の展開はお約束通りで,ロマンチック映画の王道を行くような内容.大スターと新人女優が出会い,やがて立場が逆転するのは何度も映画化された「スター誕生」を,無声映画からトーキーへの移行期の映画界の様子は「雨に唄えば」を思い出す.
けれどもエピソードがどれもウィットに富んでいる上に,モノクロ&サイレントという制約条件の中での遊び心と工夫があちこちに見え隠れしていて実に楽しい.冒頭の映画上映のシーンは,伴奏音楽だと思っていたら上映に伴う生演奏だったり,ジョージの観る夢のシーンでは突然グラスを置く音が鳴り響いたり,完全にサイレントに拘るのではなく観る側を楽しませることに心血が注がれていた.

子供の頃,TVでチャップリン,キートンおよびロイドなどのサイレントの喜劇映画はそれなりに観ているものの,劇場では高校時代に「ローマの休日」との二本立てで観たチャップリンの「モダン・タイムス」と,メル・ブルックスの「サイレント・ムービー」のみ.それでも,会話がなくても,登場人物たちの演技と表情は楽しく,まったく違和感がなかった.
一方,モノクロ映像は,一端,カラーで撮られたものを白黒にしているらしく,白黒テレビでカラーの番組を見ているようで白黒の美しさを十分に引き出しているとは言えなかった.それでも,この作品の持つ暖かいイメージには意外と合っていたかもしれない.

主役のバレンティンを演じたのはジャン・ジュジャルダンというちょっとクラーク・ゲーブル似のフランス人俳優.監督が彼の顔のアップを多用するのも頷けるとても表情が豊かで見栄えのする俳優だった.一方,ペピー・ミラーを演じたベレニス・ベジョはいかにもフランス人という感じの女優で,彼女からイメージされるハリウッド女優は思いつかない.特に美人と言う訳ではないものの,とても明るい雰囲気を持っていた.他にもジョン・グッドマン,ジェームズ・クロムウェルというハリウッドでも個性的な俳優が共演していた.あと,冒頭から銃に撃たれて倒れるシーンで笑わせる等,愛犬アギーが大活躍していた.

アカデミー作品賞受賞作としては地味な作品.CGテンコ盛りの映画が好きな人には物足りなさを感じる作品でしょうね.けれども,個人的にはとても心地よい気分に浸れてとても満足な作品だったかなっ・・・

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作曲♪心をこめて作曲します♪
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
これも劇場で見ようと思っていたらいつの間にか終わっていた映画です (+_+)
劇中劇のパートだけがサイレントなのかと思っていたら、全編サイレントなんですね。
やっぱり「スタア誕生」+「雨に唄えば」みたいなストーリーでしたか。
どちらも好きな映画なのでDVDを楽しみに待ちます。

「ダーク・シャドウ」も早く行かないと終わりそうで焦ってます (^^;;
タラララ
2012/06/08 15:38
タラララさん
>やっぱり「スタア誕生」+「雨に唄えば」みたいなストーリーでしたか。
はい,その通りです.でも悪くないですよ.ミシェル・アザナヴィシウスはなかなかセンスの良い監督だと思いました.

>「ダーク・シャドウ」
今回はバートン&デップの作品ながらあまり評判が良くないようですね.
DVDで観ることになりそうです.

しゅー
2012/06/09 00:44

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